変形性膝関節症

 
症状の特徴
膝の痛み、腫れ、水がたまる、症状が進むと膝の動きは制限され、膝が完全に伸びなくなります。また、O脚変形が生じます。
原因・病態
関節の軟骨がすり減るために、痛みや腫れ、さらには膝の変形を呈する病気です。
60歳以上の方に多くみられ、約10人に1人認められる病気と言われています。原因としては加齢、けが、肥満、職業、素因(遺伝子)などが考えられています。
 
検査・診断
問診や診察、特に触診で膝関節内側の圧痛、動きの制限、腫れ、変形、関節の不安定性を調べ、レントゲンやMRIで検査を行い診断します。炎症所見が強い場合は、偽痛風や関節リウマチなどの合併症を確認するため、血液検査をすることもあります。
治療
痛みをコントロールし関節の動きを維持して、日常生活の向上をはかる為に、まずは様々な保存的治療が行われます。運動(リハビリ)、薬、注射、装具といった方法がありそれらを組み合わせて行います。しかしこのような保存的療法を行ったにもかかわらず症状の改善が得られない方や、既に日常生活に大きな支障をきたしている患者さんには手術療法をおすすめします。手術の方法としては、関節鏡、骨切り術、人工膝関節置換術などの方法があります。なかでも人工膝関節置換術は御高齢の方には最も安定した効果があるとされており、痛みや歩きの著しい改善が期待されます。